[PR] ドバイ 九楼の苦労する不思議な大冒険 第7章 闇の沼 第2節 惑いしレイリ
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第7章 闇の沼 第2節 惑いしレイリ

目の前に槍の矛先が、周りが暗いので槍の矛先が闇の中で映える。

何かの間違えだ、こんなこと・・・

初めて見るレイリの涙。

「カムイ、剣を抜いて」

レイリは落ち着いた口調でカムイに話しかけた。
腰にある剣を手にとる。

手が震える、レイリの殺気で心が今にも折れそうだ。

「レイリ・・どうゆうことだ・・?」

声が震える、平然を装うことができない。
レイリは涙を流しながらも平然その物だ。

心臓の鼓動が高鳴る。

「私を止めてみせなさいよ、止めるんでしょ!!」

レイリの叫びが闇に吸い込まれるように聞こえなくなった。





12時間前―――

「なんで俺の家がお前の下宿先にならなきゃいけないんだよ!!」

「いいじゃね〜かよ〜ゼルシア〜」

「いいわけない!!んで、レイリと喧嘩したのか?」

「いや そういう事じゃなくて・・・」

カムイは淡々と家を抜け出した理由をゼルシアに話した。

「はぁ この頃レイリと上手くいってない・・・というわけか・・・・」

「そうなんだよ・・・」

カムイとゼルシアは同時にため息を漏らした。
ゼルシアは諦めのため息をカムイは自分のやるせなさのため息を漏らすのだった

「まぁ、そんはとこならこのゼルシア様がなんとかしてみせましょう!!」

ゼルシアは自信ありげに胸を叩く。
ゼルシアはこれでも幾人かの男性と女性をくっつけてきたという、話しをゼルシア自身から聞いたのはカナリ前の話しだ。

「で、ゼルシア・・・・どうすればいいんだ?レイリの機嫌を治すには・・」

「そうだな〜デートとか・・・」

「な!なななな!!!そんなことできねぇよ!!まず俺はレイリを好きじゃないし!!」

カムイが必死にゼルシアに説明したが、ゼルシアはただケラケラと笑う。

「まあまあ、冗談だって!」

ゼルシアは笑いながらカムイに言った。
カムイは運動したわけでわないが息を整えるのに必死だった。
それを見てゼルシアはまた大笑いして床を叩きまくる。

ゼルシアは息を整えてから答えた。

「今日の晩御飯はいつもより、豪勢にしたらどうだ??俺レイリの好きな物知らないからさ、まずあいつは食べることがすきだろ?」

ゼルシアは苦笑しながらカムイの目を見た。

「まぁ、俺もそう思うし!!」

最終的にゼルシアの案になった。




久々にオバサン達に手紙を送ることにしました。
あれから何年ったのか忘れてしまいました。
ただ私話しは元気にやっています。

「あぁ、ダメ!こんなんじゃダメ!!」

便せんをグシャグシャにしてゴミ箱にほうり投げた。
その便せんはゴミ箱の手前で落下し動きを止める。

この何年か書いてない手紙。何故今になって書く気になったかわからないが突然書きたくなった。

理由は自分でもわかる。だが、認めたくなかったのだ。そう、アレクスが生きていることが。

突然、昔の繋がりを確かめたくなったから、手紙を書こうとしたのだ。

私は何してるんだ?あれはオズマが蘇らせたアレクスなのだぞ?どう考えても私をオズマは必要としている。何故だ?何故奴は私が必要なのだ?たいした能力もないのに何故だろう?。

ただ考えだけが一人歩きする。

「はぁ〜何してるんだろ・・?」

ため息とともにやるせなさが出た。

今日が答をだす日か・・・レイリはもう一度深くため息をついた。

そう、レイリが『救世主』オズマ側に入るかどうかの期限が今日なのだ。
オズマは自分側にきてくれたら、アレクスともう一度やり直せると言った。
考える必要はない。きっぱりと断ろう。



「ただいま!!」

カムイは両手に大きな鞄をもちながら、家に帰ってきた。

鞄の中身は今日のために、渋々財布から大金をだして買った、晩飯の材料だ。

レイリの声が聞こえない。
忍び足でレイリの部屋を覗く。部屋のドアは開いているので、ドアを緊張して開ける必要がないのがせめての救いだ。

レイリは一人、静かにベットの上で寝ている。

すぐさま、台所に行き調理を始める。

上手く できるかな?



台所の方で野菜を切る音が聞こえる。

カムイが夕飯でも作っているのだろう。そう確信した。

レイリは重い体を起こし、ポケットから小さな鍵を取り出し静かに机の引き出しの鍵穴に差し込む。半回転したとたん、カチャと小さな音が聞こえた。

引き出しを静かに引く。
中にはレイリの過去の結晶ともいえる、小さなピンク色の指輪が一つ。
指輪を左手の薬指に通す。
何かを掴みとるように空を握りしめた。

寝ても覚めても、考えがまとまらない。
いまさっき、断ろうと決意したのに今では、何故か考えなおせと心が問い掛ける。
何故、自分は冒険者になったのか?と心が問う。
あの時私が強かったなら・・・と考え、強くなるだけで、冒険者になったわけではない。

口に出すだけで笑われそうで、呆れられそうで、同情されそうで、ずっと心の中で眠っていた、冒険者になった理由。
それは、『降魂復活の術』が記された本を捜し手に入れことである。

『降魂復活の術』とは、そのもの魂を無理矢理もとの器にいれ、その器も修復させる術である。肉体が無くなった魂でも蘇ることが出来る禁断の術だ。

なんて、ねちっこい女なんだ私は・・・、いまだに昔の男の変わらず想っている。

もうすでに、アレクスは蘇っている。
一度話しかけられてわかった。あれがアレクスだと本能が告げる。
だが、どこかであれは、幻なんじゃないのか?と思ってしまう。

考えても考えても答えがでない。

「迷路?」

カムイに聞こえぬように小さく呟いた。
私は馬鹿か?迷路?自分で言っといて馬鹿だな・・・と思ってしまう。

と言うか・・・お腹減った、自分のお腹を撫でた。

「レイリ、飯だぞ〜」

カムイがエプロン姿でレイリの部屋に入って来た。
「わかったわ」

「お、おう?!」

レイリが起きていて面くらったのだろう、カムイ声が裏返った。



黙々と夕飯を食べた。
会話のない食事。
食事の間でさえアレクスのことを考えている。
今更ながら、自分も一人の女性なのだと小さく確信すると同時にカムイと目があった。
二人ともすぐさま目を反らす。

「な、なによ?」

レイリは重い口を開けた。

「そ、そんな指輪もってたっけ?」

カムイの声は少し震えていた。

いつからだろう、こんなしどろもどろな会話をし始めたのは。
カムイの問いを忘れ考えていた。

カムイは何故か黙ったままだ。

このピンク色の指輪はアレクスをまだ思っているからこそいまだに捨てられずにいる。

冷たい指輪が虚しく光った。

「ごめん、カムイちょっと寝るわ」

「あ、おう」

カムイの声を背中で受け取り自分の部屋に逃げた。
倒れるようにしてベットの中に入る。

いつの間にか街は静寂に満ちていた。
家が静かだ。カムイは寝たのか。
あと5分で、今日が終わる。
これでいいのか?心が震えた。

(やあ、レイリ)

聞き覚えのある声が頭の中に響く。
(何?オズマ?)

(今日が期限だよ)

オズマは嘲笑うかのような、含み笑いが頭に響く。耳打ちだ。
不愉快極まりない。
レイリは苦しそうな顔に歪む。

(そうそう、君がNOと言えばどうなるか、話してないよね)

(え!?)
オズマはゆっくり淡々と言葉を紡ぐ。

(君がNOと言えば・・・君のアレクスは廃棄処分だ)

声がでない。心が勝手に現実逃避に向かう。口元が自分の意思と勝手に震える。

(・・・)

(ハハハ!噴水のとこで待ってるから、もう一度考え直しおして、一番君が大切に思っているモノを)

そう言うとオズマからの耳打ちが途切れた。
後数分しかない、考える暇がない。
今の信頼できる仲間を選ぶかそれとも、過去も今も愛いした恋人か、どちらを選ぶか。
できるわけがない!どちらも切り捨てることはできない。

(廃棄処分と言っても、君の相棒を殺したあとにだけど〜)

(カムイは関係ないわ!!)

(関係ない?大有りさ、まぁ、モチョト未来になったら彼が一番邪魔になるからね!ここくらいで廃除しなければと思ってさ さぁ、君の大切なモノはどっちだい?仲間を捨て恋人を捨てる道か、仲間を生かし恋人と俺につくか・・・早く、くるんだな)

少し考えた後槍と身一つで夜の古都に出た。



玄関のドアが閉まる音が聞こえた。

「なんだなんだ?」

カムイは寝ぼけ眼で玄関までノシノシと歩いた。
まるで熊のように。

あれ?レイリがいない。カムイはレイリが部屋にいないのを見たとたん、今さっきでていったのは、レイリだと確信した。

嫌な予感がする、何だろう?。
カムイは咄嗟にレイリを追わなくてはと思いに大きな剣が入っている剣帯をつけた。

そして、カムイもまたレイリのように夜の古都に飛び出した。

レイリ気付かないように少し間を開けながら、カムイはレイリを追いかける。

レイリの足が噴水の所で止まる。
ヤバイ!ばれた!?、カムイの頭の中で火花が散る。

「カムイ・・・」

レイリが消える。
首筋に痛みがはしった。
膝が地面につく。
意識が遠退き始めた。
レイリは既にカムイの後ろに。

「うおおおぉぉ!!」

地面に向け叫んだ。
意識を取り戻す。

レイリの方へ向き直る。

「レイリ!!どこ行くか知らないけど、行かないでほしい・・・いや行かせない!!」

カムイの声は闇の中に溶けていった。

「そう・・・」

レイリはそのまま言葉を紡ぐ。涙を流したレイリは静かに淡々と。

「私はあんたを殺してまでも先に進むわ」

槍の矛先をカムイに向ける。
目の前に槍の矛先が、周りが暗いので槍の矛先が闇の中で映える。

何かの間違えだ、こんなこと・・・

初めて見るレイリの涙。

「カムイ、剣を抜いて」

レイリは落ち着いた口調でカムイに話しかけた。
腰にある剣を手にとる。

手が震える、レイリの殺気で心が今にも折れそうだ。

「レイリ・・どうゆうことだ・・?」

声が震える、平然を装うことができない。
レイリは涙を流しながらも平然その物だ。

心臓の鼓動が高鳴る。

「私を止めてみせなさいよ、止めるんでしょ!!」

レイリの叫びが闇に吸い込まれるように聞こえなくなった。

「答えろ!!レイリ!!!」

カムイの声が闇を裂くように響く。

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