恋人を殺され、ただ一人の肉親の父に裏切られ運命を呪い神を呪った。
父に裏切られた、と言うのは言いすぎかもしれない、意見の相違と言うのが打倒だろう。
そう私の存在目的は救世主オズマに復讐をとげること、ただそれだけ。
私は短期間で最大の努力をし自分に見遣った力をてに入れた。
そしてやっと私は動き出す。
古都の夜―――月光も届かぬ暗がりで二人の男女がそこにいた。
「話しなさい!!オズマはどこ!?」
「し・知らねぇな」
男は両手をおずおずと上げ知らないことをアピールする。
「とぼけるな!!!」
女は激昂し弓を構える。矢がないのに弓のげんを引く。
「ひ、ひぃぃ!!や、やめてくれ・・・俺はほ、本当にしらないんだ」
「あんたが『ナイト・ナイツ』のギルドメンバーってことくらい、もう知ってんのよ!!!!」
「な!?」
男は女がそこまで自分の事を調べられていることに驚き後ずさった。何処から秘密が漏れたのかも知らず男は女に殺される。矢がついてないはずの弓で。
「ハァハァ・・・私・・なんて馬鹿なことを!せっかく情報を引き出せるチャンスを!!」
自責の念を壁にたたき付けるが如く壁をドスンと叩いた。男は脳天を射ぬかれ音も起てない人形になっている。
「くそ!!またふりだしに戻ったじゃない!!!あぁぁ!!」
もう2、3度壁を殴ると自分を落ち着かせるためか小さく呟いた。
「私の名前はネメシス、私の目的は救世主オズマに復讐をとげること・・・私の名前は―――」
この言葉を何度も何度も復唱している。
ネメシスは落ち着きを取り戻したのだろう、大きく息を吐きその場を後にした。
宿屋に帰った時には、ほとんどの人間が寝ている状態だった。宿の人にも見つからず自分の部屋に入れたのは好都合だ。かえり血どうとか言い訳をしなくてすむから。
ネメシスは直ぐさま服を脱ぎもう一着ある服に着替えベットの上に転がる。
「こんばんは、ネメシスさん」
咄嗟にベットから跳び起き弓を手にとる。
「寝込みを襲いにくるとわね!!殺すぞ!?」
顔は中性声も中性ただわかることはただ者でないということ。
「預言者オズマともうします、以後おみしりおきを」
「オズマぁ?」
ネメシスの殺意が部屋を覆う。オズマはただ笑いながら殺意など感じない様子だ。
「お前は何者だ?」
ネメシスの声が一瞬にして変わる。低く憎悪に満ちた声。
「貴方の味方です」
「味方?」
「そう、味方です」
「信用できない!!」
オズマは不敵に笑った。まるでネメシスの怒りを逆なでするように。
「殺す!!!!!」
矢を放つ、だがオズマの周りを水のベールが矢の進行を阻み、矢は床に落ちた。ネメシスは愕然とし、驚き一歩後ずさる。
「少々魔法も使えましてね、あぁ!やはりマジカルアローだったんですか」
マジカルアロー、それは自分の魔力で矢を創り飛ばす、ことの名称。
ネメシスはマジカルアローについては自信を持っていた。その自信をあっさり打ち砕かれたのだ。
少々?少々なわけがない、かなりの魔法の使い手であることに間違いはない。
「私は貴方に助言をしにきたのです」
「・・・」
「カムイ=レイブンにあいなさい、貴女の考えが変わるかも知れないですよ?」
そう言い終えるとオズマは影の中に消えていった。
「カムイ=レイブン?いや!?カモイ=レブン?えぇ!?カマイ=レオナルド?・・・誰だっけ?」
緊張していたのか記憶があいまいだ。
「あー!誰だっけ?」
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