[PR] ドバイ 九楼の苦労する不思議な大冒険 第9章 交差 第2節 それぞれの思惑
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第9章 交差 第2節 それぞれの思惑

「ホンマホンマ!ホンマやから、信じてや〜」

「何してんだ?」

ブルンネンシュティグ郊外の路地裏の店『ブラックキャット』。
その中に入ったゼルシアの第一声だ。
大きな体のベルケンに普通の体格の一人の男が詰め寄って、ホンマホンマとどこの大陸かのなまり言葉で喋っている。

「ゼルシアの旦那・・・どうかしてくださいよ・・・」

ベルケンが助け舟をだしてくれと、懇願するが、ゼルシアは冷たい目をして拒絶した。

「第一お前の客だろ?」

「違うんですよ、なんか倒れているところを拾って・・・」

「それは、お前に非がある、第一拾わなかったよかったろ」

「うぅ、旦那ぁ」

ベルケンが目を涙ぐませながらゼルシアを見る。
だが、ゼルシアはそれを、振り払うがごとく、目を壁に向けた。
そこに、ついさっきまでベルケンに詰め寄っていた、一人の男が。

「あんたは、意外と物分りよさそうやな」

「まぁな・・・」

「そなら・・・信じてくれるか?」

「何をだよ・・・?」

「わいが、カサノヴァ=エレボスだって」

一時の静寂が小さな部屋に降臨した。
ゼルシアは口をあんぐりと開き放心状態になっており、カサノヴァはヘラヘラとした笑みをうかべ、ベルケンはホラといわんばかりにゼルシアを見る。

「旦那、大丈夫ですか?」

「・・・あぁ!すまん・・・もう一回聞いていいか?」

「OKやで」

「お前が何モンだって?」

「カサノヴァ=エレボス」

「・・・」

嘘は言っていない、だが何故?そんなことが頭によぎりながら、ゼルシアは身構えた。

「そんな、硬くならんとってやぁ、取って食おうなんて考えてないんやから」

「確かに、ギルド『ナイト・ナイツ』のギルドマスターが変わったって噂されていたが・・・まさか」

「そのまさかや、副ギルドマスターにのっとられたんや」

自嘲ぎみにカサノヴァは答える。

「何故、そんな元有名人がこんなしょぼくれた情報屋に?」

店長が横にいるのにも関わらず、ゼルシアは言い放つのだった。

「そりゃ〜簡単や!このベルケンって男がゼルシア=J=ルソーと知り合いという情報にのっとってきたわけや」

「俺なんてただの1、冒険家に過ぎないぜ」

「嘘はあかんなぁ、あんたは他人の嘘は見ぬけても自分の嘘も受け入れることができないんかいな・・・・なぁ?Jの名前を持つ者」

ゼルシアはその言葉を聞いた瞬間目をカッと見開き狼狽しながらカサノヴァを凝視する。カサノヴァはただ不適に笑いゼルシアの狼狽ぶりを楽しむよう感じだ。

「何でお前がソレを知っているんだ?」

いっそう声色を深めゼルシアは殺意を持ちながらカサノヴァに問う。

「簡単や・・・本人にあったからやな」

「な!?死んだはずじゃ・・・」

「そう、死んだはず、だがもしオズマがそいつを生き返れせいていればどうや?」

「そんなわけがない、あるはずが・・・」

「ゼルシア・・・あんさんは、オズマのシナリオに組み込まれているんや!」

「オズマのシナリオ?」

「そや、オズマのシナリオや」

ゼルシアの反応を楽しむようにカサノヴァよりいっそうニヤニヤいやらしい笑みを浮かべる。まさに、エレボス、闇なのだ。一見してヘラヘラとしているが、腹のなかは深い闇で満たされているのだ。
奴の腹のそこが見えない。
ゼルシアは怪訝そうな目を向けながら思った。

「なんなんだ?そのオズマのシナリオって?」

「それは・・・わいも知らんのや」

「は?」

カサノヴァはニカ!っと笑った。
ゼルシアはというと、カサノヴァの発言にたいして、困り果てているようすだ。
またも、静寂が部屋を支配する。

「っと、まぁ〜わいは仲間を集めてんのや」

「仲間?」

「そや!仲間や・・・わいには今仲間がほしいんや!ってとこで!ゼルシアお前の仲間に入れてくれ」

「はぁ?」

ぜルシアのすっとんきょんな声が部屋にこだました。




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